リアリティセラピーの特色

<人間関係の重視>

クライアントとの間に、選択理論をベースにした友好的で温かな人間関係を早く築けるかどうかにカウンセリングの成否がかかっている、とされる。この満足した人間関係を経験することによって、クライエントは人間関係の問題をどのように改善するかについて学ぶことができる。

 

・クライアントの長期的な不幸の原因は、が、「大切な人との不満足な人間関係」にあることが多いことから、リアリティセラピーでは、人間関係が重視される。

 

・クライアントの問題の背景にある人間関係に焦点を当て、最も重要な人とのかかわり方において、よりよい人間関係の構築、維持、改善に向けて効果的な行為と思考を選択し、症状の背景である誰との関係性を、どのように改善できるのかを話してもらう。

 

・「相手が、クライアントに対して行なっている外的コントロールの状況」あるいは、「クライアントが、相手に対して行なっている外的コントロールの状況」が明確になるような質問をする。

 

クライアントが人間関係を悪化させる外的コントロールをしている場合は、これをやめ、代わりに関係を良くする行動がとれるように支援する。

 

<症状に焦点を当てない>

・クライアントの感情や症状(生理反応)は、クライアントが直接変えるのが困難であるから、そこには焦点を当てず、クライアントが直接変えやすい、「行為」と「思考」に焦点を合わせる。

 

<過去についての考え方、扱い方>

・リアリティセラピーは現在と近い未来を問題にする。不幸せな過去については時間をかけても、問題に対する解決は得られない。過去については、過去のよい影響を探す以外は、多くの時問を割かない。自分が犠牲者となる選択をしないかぎり、私たちは過去のトラウマの犠牲者にはならない。

 

 

<ぐちや言い訳には焦点を当てない>

・クライアントは、意識しないまま、外的コントロール心理学の考え方をしていることが多く、クライアントから、「他人に対するぐちと、自分が行動しないことへの言いわけ」が出てくることが多い。

 

・リアリティセラピーでは、責任ある行動が取れ、自己評価できる人に成長できるよう支援を行うため、言い訳を受け入れない。

 

・ぐちや言い訳は、クライアントが、「自分に責任はない」と言っていることになる。「自分の現状についての責任は、自分にはなく、他人にある」「自分は、悪くないのだから、自分が行動を変える必要はない」「他人が今の自分の状況を作ったのだから、自分には状況を変えることができない」という考え方をしがちである。

 

・クライアントが「ぐちやいいわけ」をしているかぎり、願望を実現する方向で、自分の行動を選択していくことに焦点を当てようとしない。

 

・カウンセラーは、クライアントのぐちや言いわけを聴くのでなく、願望を聴く。願望を言ってもらうと、その願望実現に向けて、自分に責任が戻ってくる。

 

・クライアントの問題解決とは、「願望の実現」であり、それによる「欲求の充足」であるので、文句や言い訳を聴いていても、問題解決は進まない。