QLOOKアクセス解析

個人の「リアリティマネジメント」の全体像

ここで、個人が行う「リアリティマネジメント」を整理すると、大きく「自分自身のセルフマネジメント」と、「人(相手)のマネジメント」がある。

 

また、具体的には、次の5つの分野のマネジメント(やりくり)を考えることができよう。

 

(1)自分の願望を実現し、欲求を充たすためのセルフマネジメント(願望を明確にし、より効果的な行動を選択する)

 

(2)身近な人との人間関係を良くするためのセルフマネジメント(外的コントロールをしたり、されたりせず、相手に支援的にかかわる)

 

・相手との人間関係をよくするには、「人間関係を遠ざける行為」(外的コントロール)をやめ、「人間関係を近づける行為」をする

・相手からの「人間関係を悪化させる外的コントロール」を避ける。

・相手に対して、相手が内的から動機付けられるような、支援的なかかわり方を増やし、自分が、相手の欲求を満たす存在になる。

 

(3)相手を内的に動機づけ、相手の行動を促す「人のマネジメント」

①相手が、願望を実現し、欲求をより多くみたせるような、効果的な行動を促す(→カウンセリング、コーチング)、

・相手(クライアント)が、欲求充足できるように、また、抱えている問題を解決できるように、その「行為」や「思考」を変え、よりよい行動を選択できるよう、相手の内的動機付けを支援するような「対話の方法」が、カウンセリングであり、コーチングである。

・欲求充足できていない人に対しては、その人が欲求を充足できるような支援(お手伝いを)する。

・「相手を変える」のでなく、「相手が気付く支援をする」「相手の欲求充足を支援する」

 

②相手が欲求をみたせるような、行動の依頼や協力の要請、リクエストの仕方をし、こちらが期待するように動いてもらう。さらには、そのような環境づくりやシステムの構築を工夫する(→リードマネジメント)

 

・職場メンバーが、仕事や職場の人間関係を通じて、より欲求充足できるように、相手の内的動機付けを支援するようなマネジメントが、選択理論に基づく「人のマネジメント」である。

  

・「人のマネジメント」では、強制、批判等の外的コントロールを使わず、良好な人間関係を構築すること、相手の協力と同意にたのむこと、違いについては交渉すること、を重視する。

 

(注)ここでは、コーチングとは、もっぱら、相手の為に、相手の目標達成や自己実現を、コーチが一方的に支援する対話方法であり、カウンセリングは、マイナス状態にいる個人が元の元気な状態に戻れるようカウンセラーが一方的に支援する対話方法、というような捉え方をしている。 (コーチングとカウンセリングは、ある意味、100%、相手の味方となって行うものである)

 

それに対し、ここでは、マネジメントとは、自分の目的のために、相手に行動を促す方法(相手を内的に動機づけることで、こちらが思うように行動してもらう方法)という捉え方をしている。

 

家庭や学校、職場では、相手に対して一方的に支援するコーチングやカウンセリングと、自分の目的のために、相手に動いてもらうための「人のマネジメント」の両方が、混合して使われている場合が多いであろう。

 

ここでは、これら3つを、いずれも、「人のマネジメント(やりくり)」というくくりに含めて考えている。

 

(4)他者との交渉(「解決のサークル」の活用)

・「人のマネジメント」の特別な場合と考えることもできるが、個人にとって、「他者との交渉」は重要である。以下に説明する「解決のサークル」は、選択理論にもとづく、交渉の方法論の一つであるといえよう。

 

・選択理論・RTで使われる、「解決のサークル」とは、それぞれの上質世界(願望)の違う複数の個人の間で、お互いに欲求を阻害しあっているという状況が生じた場合、当事者(例えば、仲の悪い夫婦)が、それでも、お互いに「結婚関係の維持を優先したい」と、考える場合に、「解決のサークル」という仮想の「輪」の中に入いることを合意し、そこで、それぞれの期待を調整しあう努力をするというのが、解決のサークルの考え方である。

 

・「解決のサークル」の中では、お互いに、「自分の思い」や「相手に対する期待」を土俵に出し合い、すり合わせを行って、その結果、それぞれの期待を調整したり、譲り合いをしたりすることにより、自分の行動を変えることを約束したり、行動計画を立てたりする。それにより、「結婚関係の継続」を確保していく。

 

・この「解決のサークル」の中では、「コントロールできるのは自分の行為だけであり、相手をコントロールすることできない」との確認をしあったうえで、相手に対して、外的コントロールの行為をすることをやめ、代わりに、関係を良好にする行動をとる、という努力がなされる。  

 

・この解決のサークルは、グループの問題についての解決のサークル、地域社会の問題についての解決のサークル、学校やPTAの問題についての解決のサークル、などとして応用できると考える。

 

・ところで、複数の個人からなる「場」の目的の達成に向けて、その「場」にいる各個人や個人の協働を促進するコミュニケーションの方法は、「ファシリテーション」と呼ばれる。

 

その内容は、具体的には、「場」にいる各個人のエネルギーを高め、「場」における人間関係を良好にし、各個人の内的動機づけをはかり、各個人の意識の見える化を行って、それぞれの主張や思いを「場」の土俵にのせることで、お互いにすりあわせを可能にし、互いに、相手に納得してもらうために説得をしあい、対立解消を図り、コンセンサス(合意形成)を促進していく、というものである。

 

「解決のサークル」でも、このようなことがあてはまることから、「解決のサークル」は、選択理論に基づく、「ファシリテーションの技法」ということもできよう。

 

 

(5)他者からの過酷な外的コントロールへの対処(DV、モンスターへの対処)

最近は、日常生活の中で、このような被害を受ける個人が増えている。相手からの強烈で執拗な外的コントロールの行為に対し、選択理論・RTを使って、どのように対処していけるのかについて、関心がもたれるところである(工事中)