選択理論・RTは万能か?

 

選択理論でも、その個人にとって、変えられないものは変えられない。その点で、選択理論も万能ではない。

 

私たちが、現在充たされていない欲求をみたすには、「変えられないもの」と「変えられるもの」を分別し、「変えられないもの」は冷静に受け入れて、「変えられるもの」に焦点をあてていく、というのが、リアリティセラピーの考えかたである。

 

しかし、何が「変えられないもの」であり、何が「変えられるもの」であるかを区別することは、難しいが、選択理論が説くのは、変えられないものを変えようとするような不毛なことはやめて、自分が変えられることを変えていくという方向で努力してみようということである。

 

「外的コントロールの常識」をいったん脇において、「内的コントロールの考え方」を取り入れてもらう。

 

そして、その人が、いったん、自分が変えられる世界に目を向けると決心し、どのように変わりたいのか、何を手に入れたいのかを探しだすと、それまで気がつかなかった多くのことを自分が願望として持っており、そして、それらのなかには、実際に達成できるものも多くあることに気づくことができる、ということである。

 

現実には、自分が変われば、状況が変えられるのに、そこに思いがいかずに苦しんでいる人がたくさんおり、また、相手を自分の思いどおりにしようとして外的コントロールの行為をし、人間関係を悪化させている人がたくさんいる。

 

選択理論とリアリティセラピーが、これらの人びとが、いまの状態より自分の不幸を減らし、幸せを増やしていくことができる武器になるということは、まちがいなく言えることであり、万能ではないが、思いのほか大きな成果を手に入れられる武器であるといえよう。